神様ブロック

くまおさんが代理店募集の仕事をしている時に、ある言葉が出てきたら「絶対にひっくり返せない」という断り文句がありました。
それを“神様ブロック”と呼んでいました。

意味不明ですよね(笑)

代理店募集業務では様々な社長さんと対話をします。そこで自社の販売代理店になってくれるように、宅配水事業の将来性や自社の強み、事業収支、社員の活用方法、顧客獲得の見通し等を説明します。
社長からすれば“新規事業への参入”を決断することになるので簡単には納得してくれません。代理店開発担当者はそれら課題をクリアして商談を取りまとめることになります。

その際に社長からは様々な断り文句が出てきます。ほとんどの場合断り文句のパターンは決まっているので反論トークも用意しています。
断り文句はこんな感じ。

このエリアはお水が美味しい
このエリアは所得が低い
田舎だから
もう参入時期が遅いのでは
市場が飽和している
従業員が反対する
お金がない
来年になったら
etc

だいたいこんな感じです。これらの断り文句は概ね反論可能なので想定の範囲内です。しかし反論しても無駄な断り文句があります。それが下記。

「いつもお世話になっている占いの先生に相談してみる」
「宗教的な問題で今年は新しいことを初めてはいけない年である」
「相談している神様がやめたほうがいいと言っている」

この言葉が出てきたら、くまおさんはそれ以上説得することを諦めて速やかに退室することにしていました。
実際にはその“先生”はビジネスマンではありませんし、事業が成功しようが失敗しようが責任は取ってくれません。
しかし“神様との信頼関係”はとても強固なものなので部外者がコントロールすることは出来ないのです。

相談相手が“コンサルタント”や“税理士・会計士”であれば問題くクリアできるのですが・・・
コンサルタントや税理士は基本的に新規事業を推薦しません。理由は「失敗する可能性が高いことを知っている」から。どんな新規事業であれ成功確率はあまり高くないことを彼らはよく知っています。クライアントの新規事業に賛同してしまうと経営環境が悪化することを彼らはよ〜く分かっていますし、おすすめした新規事業が失敗すれば“自分たちへの信頼”が低下することもよく分かっています。だから、新規事業に対してはコンサルタント等の部外者はほぼ反対します。本当に“ほぼ反対”します。

ちなみに、従業員や親戚、親兄弟等々も“ほぼ反対”します。

でもね・・・結局のところ経営者は自分で判断するしか無いのです。まわりが反対しても可能性があるならチャレンジするのが経営者ではないでしょうか?

そんな状況で経営者が頼りにしているのが「神様」なので、くまおさんも「神様」には反論しない事にしていました(笑)

メーカーの代理店開発担当者諸君へ、神様ブロックは早々に手を引きましょう!

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