代理店を作るのには膨大な資金が必要
ウォーターサーバーの代理店を作るためには膨大な資金が必要です。膨大と言っても何億円もかかる訳ではありませんが・・・
代理店ビジネス展開を行うためには、事業オーナーを口説く営業マンを採用する必要があります。
一般的にこの様な営業を「開発営業」と呼びます。私はこの開発営業を数年間担当していました。
その為集客から、説明会、クロージングまで幾つかの作業をこなしてきました。
正直に言って代理店開発営業には向き不向きがあり9割の営業マンは向いていません。基本的には事業オーナーと対等に話をできるスキルと人間の厚みが必要になるため新卒社員やうだつのあがらない営業マンでは太刀打ちできません。
また、リテールセールスに長年浸かった営業マンも向いていないので常に人材不足のセクションです。
少々特殊な能力が必要な仕事になるため、人件費が比較的高いです。
その高めの人件費で代理店募集を行うために1件の販売代理店を募集するためにそれなりの金額がかかります。
集客費用だけで数十万円かかるケースも珍しくなく、契約コストは200万円を超えることもザラです。※メーカーや業態によってかなりばらつくと思います。
ですから年間で50社代理店を開発しようと思えば1億円必要だという計算になります。
フランチャイズや代理店展開とはそういったコスト感です。だから加盟金が必要なのです。
そのようにコストがかかるので、もう少しライトな代理店や取次店制度を取り入れて副業的に取り組んでもらおうと考えるメーカーも有ります。例えば店舗を持っている企業にチラシを置いてもらい契約毎に報酬を支払うような仕組みです。
これらの仕組みは9分9厘上手くゆかないのですが、(その理由は別の記事で話すとして・・・)この際の代理店報酬の設定が大切な要素になってきます。
一般的なウォーターサーバーメーカーであればおそらく2万円程度の販促コストが限界だと思われます。ウォーターサーバーの様なリピート商材にはLTV(ライフタイムバリュー)という考え方があり、その顧客が将来にわたってどのくらい収支に貢献してくれるかを指標に販促費を設定します。それらを考慮するとウォーターサーバーでは2万円くらいが限界です。
では2万円をメーカーが支払ったとして、代理店は経営が成立するかどうかという問題が有ります。これも正直に言うと・・・成り立たないでしょう。おそらく3万円〜5万円程度の成功報酬がなければ販売のみを代行するのは難しいと思います。
少し前に元同僚から連絡があり、営業取次店(契約営業のみ)の募集計画について相談をうけました。その彼が言っていた報酬が“まあ、低い・・・”。max1万円程度の成功報酬で計画していたのです。おいおいおい。。。と。
その程度では取次店は集まらないだろうし、集まっても結局取次店では儲からないのでジリ貧になるよと教えてあげました。
でもね・・・これってメーカー外部から見ていれば客観視できるのでよく理解できるのですが、内部者からすると上手くゆかない理由が理解できなくなるのです。特に上層部は全く理解できないようで説得するのが大変です。
このサイトを訪れる方の中にはウォーターサーバー事業への参入を検討されている方もいるかと思います。その方にお伝えしたいのが下記です。
「営業マンが言うほど顧客獲得は簡単ではありません。でもあなたが思っているほど難しくもありません。しかし、それはあなたが営業のプロだということが前提です。待っているだけで顧客がどんどん増えるということは100%ありえない。」
上の言葉の意味が理解できる人はウォーターサーバー事業に参入してもある程度うまくゆくと思います。理解できない人は参入を諦めるのが身のためです。
少し話がずれますが、ウォーターサーバー単体で事業運営している本部は2万円程度の販促費が限界です。しかし他の事業と絡めてレ点ビジネスを実行できる会社は販促費が跳ね上がります。具体的にはクリティア系列です。これらは光通信を母体企業としており、ウォーターサーバーだけでなく幾つかの商材をクロスセルすることを目的に顧客開拓を行います。その為全体で収支がプラスになれば問題無いため専業メーカーよりも資金投下が大きい傾向があります。
またワンウェイの覇者コスモウォーターもかなり収支が良いため、販促費は高額に設定されています。
コスモウォーターはとてつもなく製品原価が安いはずなので他社よりも有利な条件設定が出来るのでしょう。
でもね・・・コスモウォーターの販売代理店は辞めておいたほうがいいと思います。そのうち記事にします。
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