ウォーターサーバー事業はボロ儲け!?

「ボロ儲け」という言葉・・・すごくいいですよね♪
こんにちは、くまおさんです。

ウォーターサーバー事業がボロ儲けだと思っているなら、それは間違いです。ウォーターサーバー事業でボロ儲け出来るのは上手に運営している本部と一部代理店くらいです。

コレは推測ですがぼろ儲けしている本部は、コスモウォーターとフレシャス位だと思います。
コスモウォーターは他社よりも顧客獲得コストが圧倒的に低いはずであり、フレシャスは客単価が高く獲得コストも比較的低いだろうからです。

ウォーターサーバーメーカーの中には決算を公開している会社もありますので、定期的にウォッチしていますが結構厳しい決算です。

2016年3月期

クリクラ:赤字
アクアクララ:非公開※多分黒字
プレミアムウォーター(プレミアムウォーター、クリティア):赤字
うるのん:赤字
トーエル(アルピナ・ハワイ):黒字
コスモウォーター:非公開※多分黒字
フレシャス:非公開※多分黒字
サントリー:非公開※多分赤字
キリン:非公開※多分赤字

くまおさんの予想がモリモリですが、概ねあっていると思います。キリンに関しては前期で事業を撤退してフレシャスに顧客譲渡をしています。儲からなかったのでしょう。業界1位のクリクラでさえ赤字を吐き出しています。

ウォーターサーバー事業は原価のほとんど「ゼロ」のお水を販売しているのでボロ儲け感が強いのですが、実際にはそこまで儲かる商売ではありません。お水はゼロ円でも充填機の減価償却やボトル容器代等がかかりますし、お水は重量が重いので宅配費も高く付きます。

そしてなんといっても負担が大きいのがサーバーです。
サーバーが概ね1万円〜3万円〜程度になるためとにかく事業者の資金負担が嵩むのです。
人件費もばかにならず、営業系の仕事としてはそこまで給料も高くないため人の入れ替わりも多いです。採用経費も嵩みます。

顧客数が増えればこれらのコストは圧縮ができるので儲かる事業になりますが、メーカーが乱立し顧客獲得コストが上昇しているのでメーカー本部の懐具合を圧迫しています。

各社かなりの広告費を毎年投下しています。ですから広告費を抑えれば黒字化出来るのですが新規顧客獲得を緩めることは、将来に対してマイナスの効果を生むためアクセルを踏み続けなければならないという事情もあります。

ちなみにアクセルをゆるめた会社もあります。それがうるのんを運営するザ・トーカイです。

ザ・トーカイは2016年度は広告費を圧縮して黒字転換を目指すそうです。正しい選択だと思います。
いま、うるのんの知名度で広告費を投下してもコスモウォーターに顧客をすくわれるだけなので費用対効果は悪いでしょう。それであれば一旦販促の手を緩めて勝負に備えるということも戦略的にはありだと思います。
問題はその後に再反撃を行う際に一度縮小した予算を再度社内政治で獲得できるかどうか?という所でしょう。ザ・トーカイのような大企業になると稟議書を通過させるのはかなり大変です。

話が横道にそれましたが、それでもぼろ儲けしているウォーターサーバー事業者は存在します。
それが、リターナブルメーカーの地域プラント工場運営フランチャイジーです。

ウォーターサーバー事業はストックビジネスなので基本的には顧客数は右肩上がりになります。
ですから製造工場はお水の生産量が右肩上がりになります。製造量が増えても人員はそこまで増やす必要はないので利益額が積み上がります。地域プラントは各エリアの販売代理店が獲得した顧客へお水を定期供給することが売上につながり、新規顧客獲得は販売代理店が行う為、獲得経費はかかりません。かなり美味しい商売です。

しかし、これからリターナブルメーカーのお水製造工場に立候補する事は難しいでしょう。
何故ならリターナブルメーカーは顧客獲得が不振だからです。その為これ以上製造工場を増やす必要がなく、むしろ統合して大型の工場に建て替えたいとさえ思っています。

また知っておく必要があるのが、現在ぼろ儲けしている製造工場フランチャイジーはまだウォーターサーバーが市場認知されていない頃に多額の投資を行い工場を建設した会社です。創業後しばらくは赤字を出し続けているでしょう。それが東日本大震災を期に大躍進を遂げたというケースがほとんどです。本部と苦楽を共にしたとも言えます。

ですから今からそのポジションを狙っても、本部が許可しないでしょうし、既存製造工場は既得権益を手放しません。

という事で、ウォーターサーバー事業は確かにぼろ儲けしている会社もある。しかし儲からない会社も多々ある。と言えるでしょう。

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