くまおさん別事業をはじめる

くまおさんは零細企業に勤めるサラリーマンです。
まあ、サラリーマンといっても自営業のような生活をしていますので、あまりサラリーマンという言い方は適切ではないかもしれません。

そんなくまおさんですが、元々親会社が運営している事業がありそちらを手伝うことになりました。
零細企業なので営業戦略などあるわけもなく、基本的には「社長の驚異的な営業力と勘」で運営してきた会社です。零細企業ではよくある話なのですが、売上の90%以上を社長があげている状態です。とても不健全です。

そんな中、新規出店に伴い、顧客の新規開拓・新規開発を行う必要が発生しました。しかし担当者は基本的に御用聞き営業しかやったことが無く、顧客ランク分けすら行ったことが無い人です。

という事で、くまおさんの管轄外ではあったもの色々と手を出すことにしました。その備忘録としてどんなことをしているのかを書いてみようと思います。

前提条件として、担当者はくまおさんの約2周り年上です。営業スキルは圧倒的にくまおさんが上なので色々とヒヤリングをすることにしました。こういったヒヤリングを行うと必ず言われることがあります。
それが下記。

「この業界は特殊で、とても閉鎖的なんです。今までの慣習上、新しい取り組みは受け入れられないことが多いです。」

くまおさんはウォーターサーバー会社に在籍していた際に、代理店募集の仕事をしていたのですが、その際にも必ず似たようなことを言われます。

「このエリアは特殊で、とても閉鎖的なんだ。水なんて誰も買わないし、所得も低い。」

さあ、この言い分を聞いて不思議に思う人はいませんか?
そう、「みんな」が同じような事を言うのです。という事は、逆から考えた場合にはすべてのエリアや業界は特殊であり、閉鎖的であるという事になります。全てのエリア・業界が特殊という事は・・・。

要するに・・・どの業界も同じ様なものであると言い換えられますよね(笑)
結局のところ、みんな自分だけは特別であり大変なんだと思いたいだけなのです。
今までいろいろな業種の社長さんと出会い、仕事を変わってからも今までは触れ合わなかった業界の方と触れ合う機会も増えてきました。

そこで感じたことがあります。

「特殊な事なんてない。どこも一緒。」

という事です。どの業界でも新規開拓は大変だし、特殊なんです。だからそれは言い訳になりませんし、チャレンジしない理由にもなりません。

特殊というのは例えば「メインの顧客が宮内庁である」とか、「うちは宮大工だ」とかそういった事を言います。

その担当者はこんなことも言っていました。
くまおさんのコネで、ある企業の顧客へ営業活動を実施できることになりました。成約したら3%の謝礼を支払うという条件です。

担当者
「ただでさえ利益率が低いのに、これ以上払ったら事業として成り立ちません。」
くまおさん
「????????なんで?」
担当者
「なんでって・・・。」
くまおさん
「販売価格に3%上乗せして売ればいいじゃん。」
担当者
「それだと高くなってしまいます。」
くまおさん
「何と比べて・・・?」
担当者
「他の会社と比べてです。」
くまおさん
「じゃあ、うちよりも3%以上高い会社は存在しないの?」
担当者
「沢山あります。」
くまおさん
「じゃあ何と比べて高いわけ?3%上がったくらいで売れないならそもそも営業マンとは言えないよ。それはただの作業員。」
担当者
「・・・・・・・・。」
くまおさん
「出来ない理由は聞いていないので、出来る方法を考えてね♪」

とは言え、この担当者だけではご近所のあいさつ回りをして営業活動が終了してしまうことが目に見えていたため、なんとかバックアップしなければなりません。
バックアップとは具体的にいうと、顧客からの問い合わせを獲得し、その担当者へ顧客をパスすることです。
誰が対応しても契約してくれる優良顧客をこの担当者の目の前に送客しなければなりません。
要するに見込み客探し全てをくまおさんが単独で担当するという事になります。

本来は担当者が行う業務なのですが、多分できないのでくまおさんが代わりにやります。

では、具体的に実施した事とこれから実施する事を書いてみようと思います。

■公式サイトの製作
本業のHPは元々存在するのですが、集客を全く無視して作っているサイトなので、今回の営業所開設に合わせてもう一つ作りました。このサイトが今回のメインサイトという位置づけです。
製作時間は約1日です。
クオリティとしては一般的な企業サイト位です。外注でこのレベルのサイトを制作しようとすると制作3か月、費用30万~50万円位になると思います。
あ~自分で作れてよかった~。

■衛星サイトの製作
衛星サイトと呼ばれるサブサイトをひとまず5つ作成しました。このサイトではエリア毎に絞ったキーワードで上位表示できるような仕掛けを入れてあります。
yahooを確認したところ、作成後2日で、概ね狙ったキーワードで上位表示できました。これらのサイトも大体一つで2時間くらいの製作時間がかかります。

こちらに関しては随時エリアを追加してゆく予定です。
超ニッチワードなので簡単な無料ブログに5記事程度突っ込んでおけば問題ないと考えています。

これも外注すると制作1か月、費用10万円~といったところでしょうか。
あ~やっぱり自分で作れてよかった~。

■近隣の対象顧客へDM送付
担当者は効率の悪い「足で稼ぐ」系の営業しか知りません。そして社長も気合根性タイプなので、それを教えようとするものだから、全く成果が出ていません。
勘に頼って営業しているので、部下に伝えることが出来ない典型的な失敗パターンです。

仕方がないので、ひとまず対象顧客にDMを送ることにしました。
原稿をくまおさんが作成し、担当者に作業をさせています。

・茶封筒に手書きで宛名記載(開封率を上げる為)
・内容物のごあいさつ文は筆ペンで手書き。宛名の場所のみ空欄にしてコピー機で量産(読んでもらう確率を上げる為)
・反響用のDRM系チラシ同封(反応率を上げる為)
・モデル商品の資料を作成(byくまおさん)

ここでも担当者とひと悶着ありました。
顧客は商品化されていないものは買ってくれないという事を説明するのに大変苦労したのです。
商品はオーダーメイドで作った方が顧客に寄り添っているという勘違いを解かねばなりませんでした。

トヨタ自動車へ行けば、プリウスがあって、カローラがあって、クラウンという商品があり、顧客はそれをベースに自分に適切な商品を選びます。
もしトヨタ自動車へ行った際に、すべてがオーダーメイドだったら売れるでしょうか?
例えば、シャーシを選んで、タイヤを選んで、ハンドルを選んで、エンジンを選んで・・・こんなことでは、面倒で誰も買いません。

一応その場では理解したようですが、おそらくすぐに忘れ、別のものに応用して考える事はできないと思います。
そこは想定内なのでその際は何度でも再説明します。

■近隣の対象法人のウェブお問合せ窓口への営業メール
法人のHPには大体お問合せメール窓口が存在します。そちらへひたすらアタックします。
実際、反響率は低いですが、自社HPへ誘導できれば御の字だと考えています。
というのも、今回製作した新規HPはまだまだgoogle上での評価が低く、上位表示が難しい状態です。
そこで、強制的に送ったメールから自社サイトへ誘導が出来ると、道が段々と踏み固められるイメージで、googleからの評価が上がると考えられます。
その為、外に営業に行く暇がるならばひたすらメールフォームアタックです。

この作戦は別の新規事業の際にかなり効果があったので今回も取り入れます。

ただ、担当者が対象顧客をちゃんと見つけ出せるかどうかがネックです。
放っておくと「どこに送ったらよいか分からない」と言って何もしないことが目に見えているので、対策を検討中です。

■上記の中で上手くいった作業を別エリアに当てはめてリピート実施
上手くいったらエンドレスリピートです。

基本的にはこんな感じです。
まだ開始して間もないので結果が出るかは分かりませんが、今までの営業活動よりは可能性が高いと考えています。

はたから見ていると、くまおさんの作業はパソコンをカタカタやっているだけに見えるので、何をやっているのかわからず、サボっているようにも見えるようです。
今では別事業で結果をある程度残したので理解を得られているのですが、最初のころはみんな大反対。
と言うか、説明を聞いても理解できないので賛成のしようがないというのが本当のところだったのかもしれません。

「努力に逃げるな!頭を使え!」

本当にそうだと思う。さあ頑張ろう!

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